古謝美佐子

那覇の民謡喫茶に行ったときのことです。
そこは沖縄のレコード天国といってよい店で、レコードジャケットが所狭しと貼ったり吊るされているんですが、私が特に注目したのは、古謝美佐子と前川守賢のレコード「花と蝶」でした。このようなレコードが、まだ大切にされているなんて・・・・とても嬉しかったです。(写真参照)

古謝美佐子は、初代ネーネーズのリードヴォーカルとして有名ですが、それよりはるか以前から沖縄音楽界では大きな存在で数多くのレコードを出していたんですねえ。
多くの音楽家とのコラボレーションを経験し、ネーネーズの一員としても大活躍した古謝美佐子は、やがてソロ唄者としての道を歩み始めます。島唄にとどまらずグローバルな視点も併せ持った古謝美佐子は、名曲「童神」を作詞し、いまや夏川りみにより大ヒットしたこの曲の生みの親として全国的に有名になりました。

夏川りみとのジョイント・コンサートは何度も聞かせてもらっていますが、その落ち着いた声は、夏川りみと良い対照で、深い感動を呼びます。

古謝美佐子のこれ一枚!おすすめのCDというのは、文句なく『天架ける橋』ですね。

(1)サーサー節
(2)橋ナークニー〜夢かいされ
(3)天架ける橋
(4)童神(天の子守唄)
(5)すーしーすーさー
(6)やっちー
(7)恋ぬ初み
(8)家路
(9)恨む比謝橋
(10)ヒンスー尾類小
(11)天架ける橋U

古謝美佐子の半生が織りなす歌の世界ですな。
9歳と46歳の古謝美佐子が聴ける「すーしーすーさー」は秀逸。まさに時を架ける少女というか天架ける音楽ですよ。
ライブでもよく唄う「家路」もいいですね。
(2004.1.2)

照屋林助

沖縄芸能の世界というものがあって、独特の芸を提供しているということをご存知の方が多いでしょう。
そのなかでも、「てるりん」こと照屋林助は、非常に独特で、漫談とも少し違う唄まじりの「沖縄よろず漫芸」を名調子で聞かせてくれます。
この人は、愉快なボードビル集団、ワタブーショーを主宰し、コザ独立国終身大統領でもあり、照屋林賢の父でもあり、沖縄大衆芸能の研究家でもあり・・・とても一言では表すことができません。興味のある方はゆっくり「てるりん」を研究してください。

さーて皆さま、お立会い。薀蓄と風刺に充ちた、てるりんの語りと歌・・・これを聞かずして沖縄を理解することはできないのであります。
てなことで、これ一枚は、『平成ワタブーショー』沖縄チャンプラリズムの真髄1となります。
これはCD化された最初のてるりん節で、1996年にコザ独立国大統領官邸2階の「てるりん館」で録音されたものだそうです。藤田正の詳しい解説がついています。このCDの続編(第2集)もありますから、気に入られたかたはどうぞ!

『平成ワタブーショー』沖縄チャンプラリズムの真髄 1
(1)山入りの呪文
   テルリン流・山入りの呪文
   マーニンネーラン
(2)ユクシムニーはユクシムニーか
   むる判らん
(3)鯨糞は最高の貢ぎ物
   カミダーリユンタ
(4)チャンプルーの由来
   生き返り節

ヒラヤチー(沖縄風お好み焼き)が大好きな私は「生き返り節」にいたく感動してしまうのでした。
(2004.2.7)

2005年3月10日、照屋林助さんが亡くなられました。75歳だったそうです。ご冥福をお祈りいたします。
(2005.3.10)


普天間かおり

普天間かおりさんは、コンピュレーションアルバムなどを聞いて以前から注目していましたが、なかなか生で聞く機会がなく、2004年5月に、ようやく、ぬちぐすいライブに臨むことができました。
スローライフ、スローミュージックということで、オリジナル曲「CHAMP☆LOO 」にはじまり、「浜辺の歌」から「スカボロフェア」そして「童神」や「ちょんちょんキジムナー」に至るまで、非常に幅広い楽曲を聞かせていただきました。
特に、熱唱された「祈り」という曲が良かったですね。この曲は、2004年6月〜7月のNHK「みんなのうた」で放送され、またシングルの新曲として同年6月23日(慰霊の日)に発売されました。

ライブでは、柔らかい声で丁寧に歌われる姿にとても好感を持ちました。人柄も良い方ですね。
上等だったさあ!

シンガーソングライターであり、ラジオのDJやパーソナリティーを務め、明るく爽やかな雰囲気を持っておられます。 これからも活躍を期待したいものです。
1973年生まれとお聞きしますので、夏川りみさんと全く同い年、同じ天秤座で、ほんの少しお姉さんですな。

アルバムでは、どうしても私は沖縄音楽ファンなので、普天間さんの故郷沖縄の楽曲を集めた『ゆがふ』になりますねえ。
ポップス調のアレンジが、沖縄音楽にさらに新しい命を吹き込んでいます。

(1)童神
(2)芭蕉布
(3)花
(4)島歌
(5)ベーベーぬ草かいが
(6)ティンサグの花
(7)かなさんどー
(8)ちょんちょんキジムナー

沖縄では、山羊は「メーメー」ではなく「べーべー」と鳴くそうです。ということで、「ベーベーぬ草かいが」が新鮮なアレンジでおすすめです。
あえて三線を使わないところに、沖縄音楽のポピュラー性を追求するこだわりの姿勢が見られるように思います。
Ponyさんの各種の笛も印象的ですな。
(2004.5.30)

内里美香

うふあがり島こと南大東島の歌姫である内里美香さんは、沖縄民謡の世界で神谷千尋さんと並んで将来を嘱望される若い唄者です。1997年、琉球民謡協会主催のナークニー大会でグランプリを獲得しましたが、これは歴代最年少だそうです。

私は、琉球フェステバル2003以来、美香さんの歌声が聞けず寂しい思いをしていましたが、2004年7月に、ORC200夏祭り!「琉球もーあしびー」と琉球料理店「てぃーあんだー」ライブと連日、美香さんの歌を堪能させていただき満足しました。
特に「てぃーあんだー」ライブは単独ライブですし、本当に近くで聞かせていただいたので、でーじー感激したよ。

この人の声は高く美しいので、聞いていて非常に気持ちがいいです。特に、「かなさんどー」は最高。そして、何よりオリジナルの「あきらめないで」これが良い曲じゃ! ♪歩み続けるあの子のために〜ううっつ、沖縄の離島のことを思って、少し涙が・・・

キャラも良い子だねえ。明るくて面白くて、とても癒されます。

美香さんは、BEGIN「オジー自慢のオリオンビール」や、琉球アンダーグラウンド『毛遊び』、神谷千尋『美童しまうた』等の録音にも参加しており、これからもどんどん活躍してほしいものです。期待してまっせ!

まずは、ミニアルバム『あきらめないで』を聞いてほしいですね。

(1)あきらめないで
(2)赤田首里殿内
(3)わらべうたメドレー
   (てぃんさぐぬ花→べーべぬ草→ジンジン→堂小屋敷ぬ爺前→てぃんさぐぬ花)
(4)あきらめないで(インストゥルメンタル)
(5)赤田首里殿内(インストゥルメンタル)

おすすめの内里美香版「かなさんどー」をお聞きになりたい方は、デビューアルバム『たびだち 内里美香の島うた』か、コンピュレーションアルバム『OKINAWA−そのとき歌があった−』にありますよ!
(2004.7.20)

我如古より子

元祖、島の歌姫といえばこの人でしょう。父・我如古盛栄は、島唄の大御所であり、我如古より子自身もあの「娘ジントヨー」の唄者として有名です。
一時、銀行に勤めていたり、坂本龍一の『BEAUTY』や「オキナワチャンズ」としてのワールドツアーに参加したり、フランスでのレコーディングなど個性的な面も持っています。

私は沖縄市に行ったのは、なにより我如古より子の店:民謡ステージ「姫」を訪ねたいからでした。
沖縄市諸見里にある結構広いお店で、さすが本場中の本場だと思いました。
楽しく沖縄民謡を聞いいていましたが、私があまりにも嬉しそうな顔をしていたからか、舞台へどうぞと飛び入りで歌わせてもらいました。
それも、カンプーを結った我如古より子さんの三線の伴奏で!!
いやあ、贅沢贅沢。ありがたいこっちゃ! これだから、沖縄音楽はやめられない!
その後、カチャーシーを踊って、CDを買ってサインをしてもらい、ウキウキ気分で帰りました。楽しいコザの夜でした。

我如古より子さんのアルバムは、多数あり、宮沢和史や吉川忠英とのコラボもありますが、ここは正統的なマルフクレコードからのアルバムをご紹介しましょう。

『娘ジントヨー〜女工節』 島の歌姫! 我如古より子

(1)娘ジントヨー
(2)てぃんさぐの花
(3)池間みやらび
(4)ナークニー・かいされー
(5)無情の月
(6)なんた浜
(7)照間小唄
(8)ケーヒットゥリ節・汀間当
(9)安里屋ゆんた
(10)芭蕉布
(11)ましゅんく節
(12)南洋浜千鳥
(13)ふるさとの雨
(14)南の島
(15)女工節

シンプルに三線と太鼓で聞かせる我如古より子節は、良いですなあ。なんといっても、 最後の「女工節」は涙が止まりません。
(2005.3.6)

照屋政雄

2006年冬、沖縄市コザの夜、かねてから行きたかった民謡酒場「なんた浜」に行きました。
ここは、故・嘉手苅林昌のホームグラウンドであり、現在は、これも大御所:饒辺愛子さんが切り盛りしている楽しい店です。

饒辺愛子さんは、もちろん自身のヒット曲「肝がなさー節」を歌ってくれたし、私も飛び入りで「二見情話」を歌わせてもらいました。
ところが、そこに思わぬお客さんが訪れたのです。なんと、あの映画「ホテルハイビスカス」でお父さん役を熱演した、唄者:照屋政雄さんです!
そして、ギャラもないのに、三曲も歌ってくれたのであります。
特に私の好きな「チョンチョンキジムナー」を緩急自在に見事に歌い上げてくれたのです。
うまい!さすが!大感激でした。
そのあといろいろお話も伺い、記念撮影もして、最後に「人生楽しんでくださいね!」というお言葉までもいただきました。

照屋政雄さんは、キャラクターが抜群で、存在感があり、歌のうまさも超一流、話術も見事で、独特のカチャーシーの踊り方にも驚かさせていただきました。
その夜は、さすがに興奮して、なかなか寝付けませんでした。

照屋政雄さんは最近新曲もだしおられますが、まず誰でも楽しくなる「チョンチョンキジムナー」の入ったアルバムを聞いてください。

『チョンチョンキジムナー・照屋政雄特集』

(1)ターマーガ
(2)明日からや
(3) 恋ぬアブシ道
(4)チョンチョンキジムナー
(5)トゥルルンテン
(6)読谷山口説
(7)県道節
(8)商売人小
(9)しみるするぬが
(10)ましゅんく節
(11)四十ばんじ
(12)ねーとぅ小
(13)イビー読谷山
(14)一大事ガマヨ
(15)ヨカンベな
ボーナス 吉原漫歩

(2006.12.26)



星々清しゃ
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