作詞：Ａｋｉ　 　作曲：Ｍｉｋｅ　Ｋｅｎｔ 　　編曲：小六禮次郎

２００３・１２・３１　komatsu　制作

２０００年の春頃だったと思います。
松下電気グループのＴＶＣＭのバックミュージックにとても素敵な歌が流れました。（「水戸黄門」の次回予告の前に流れた曲といったら思い出す人いませんか？）
私は「いい歌、いい声だなあ！」と家族に話したのを覚えています。
しかし不覚にもそれ以上追求しませんでした。 それから何度か聞いたのですが、誰だか知らないけれど美しい声で上手に唄う歌手がいるもんだなあという印象で、記憶の底にしまいこまれたのです。
それから月日が流れました。

２００２年１２月３１日、ＮＨＫ紅白歌合戦で、私は『涙そうそう』という歌を知り、「夏川りみ」という歌手もはじめて知りました。衝撃を受けました。
年があけ、正月に街に出たのでＣＤショップに行き、夏川りみさんのシングル『涙そうそう』を手にしました。これは買うと決めていましたが、もう一枚シングルがあるではありませんか。どうしようかな。一応、よさげなので、買ってみるべかな。詳しく知らないんでアルバムはやめとこか。
迷いましたが、結局、『涙そうそう』と『花になる』を買いました。（結局、この時買った『涙そうそう』がベスト１０入りに貢献した１枚になったのですね。なんか嬉しい。）

家に帰って聴きました。一枚目をかけました。『涙そうそう』は期待どおりで、『あなたの風』も『花になる』も素晴らしい。いい曲、いい歌手を知って良かったなあと思いました。
次にもう一枚のＣＤ『花になる』をかけました。『涙そうそう』所収版のアコースティックな雰囲気とはまた違う『花になる』はとても心に染みました。こんないい歌手を何故いままで知らなかったのだろうという気持ちでした。
『この星を感じて』という題名の２曲目がはじまりました。「〜感じていますか〜♪〜〜・・・」、えっ！　こ、この曲は・・・・、瞬間心臓の音が聞こえるようでした。

頭の中にあざやかに以前の光景がよみがえってきました。この歌知っている！！
私は興奮して家族にしゃべりまくりました。家族の者は誰も覚えていませんでした。
私は何か忘れていた大切なものを再発見したような、とても幸せな気分になり、『花になる』というＣＤを買った自分の決断にほっとするとともに、夏川りみさんという歌手に運命的なものを感じました。やったー！

私は次の日、また同じＣＤショップに行き、アルバム『南風』、『てぃだ』を買いました。『夕映えにゆれて』を取り寄せ注文しました。
こうして私の、夏川りみファン人生そして沖縄音楽への道がスタートしたのでした。

『この星を感じて』はこのように、ある意味、私の人生を変えた曲です。 そして大好きな曲です。

皆さんは、レーチェル・カーソンの「センス・オブ・ワンダー」という著作をご存知でしょうか？ この地球の自然に接するささやかな感動を綴った小さな本です。
私は、『この星を感じて』を聴いて、この本を思い浮かべました。
そして、ほとんど仕事のことしか考えてこなかったわが身を振り返り、心が洗われていくような気持ちになりました。
ああ、わが故郷の山や川や海や空や星や虫や花や風をどれだけ本当に感じてきただろうか？
土のぬくもり、空の広がり、水の輝き、木々のささやき・・・おお、なんということだ！

「感じていますか〜」
何度も何度も繰り返される、夏川りみさんのこのフレーズは、静かに深く染みとおり、それから心優しくこの地球という星を包み込んで行きます。

以上、不肖 komatsu、恥ずかしながら『この星を感じて』を担当させていただきました。 乱文ご容赦ください。
迷っていたところ、かーりーさんやHansさんに背中を後押しされ、皆さまの声援を受け舞台に出てきた下手なカラオケファンのような気持ちです。
このような機会を得ることのできましたことは、私の人生にとって非常に記念すべきことです。
りみさんファンになったくわしい経緯などは、今後作成を予定しております私のホームページに書くつもりですが、そのきっかけとなった紅白歌合戦の記念日である１２月３１日のちょうど１年後に、このような形で発表できたことは非常に嬉しく思っております。
どうぞこれからもよろしくお願い申し上げます。